経理代行の料金はどのように決まるのか 相場や費用を抑えるポイントについて解説

目次
経理代行の料金は、業務内容や企業の規模、業者ごとの料金体系によって異なります。料金が決まる具体的な要因について詳しく説明します。
1.経理代行の料金体系
経理代行では、主に以下のような料金体系が採用されることが一般的です。
(1) 月額固定制
毎月一定の料金を支払う仕組みです。業務量が一定である企業に適しています。たとえば、月次決算や定期的な経費精算、給与計算などの標準業務をカバーする場合に相応しい料金体系です。
(2) 作業量ベース(従量制)
業務量や取引件数に応じて料金が変動します。業務量が変動する企業に適しています。取引数、仕訳件数、請求書発行数などの単価で料金が決定されます。
(3) パッケージプラン
基本業務(記帳代行、給与計算など)をセットにして提供されるプランです。個人事業主や小規模企業、新設法人向けに、経理業務全般をまとめて月額○万円で提供するケースなどが見受けられます。
(4) オプション料金
基本プランに含まれない特定の業務に対して追加料金が発生します。年次決算や税務申告、コンサルティング業務などがあります。
2.料金を決定する主な要因
経理代行の料金は、基本的には受託側の人件費が最も重要な要因です。受託側の人件費は色々な要素に左右されます。
具体的には、業務量、納期、難易度などが挙げられます。
(1)業務量や取引件数
①業務量
業務量は、ベースの料金を決める上で最も重要になります。例えば「経理担当者が退職したので、その代わりに経理業務全般を代行してほしい」という依頼であれば、「経理担当者一人分の業務量」となります。
上記であれば、「経理担当者の給料の50~60%くらい」が料金の目安になると想定されます。
②取引件数
企業の取引件数に比例して料金も変動します。
・ 仕訳数
月間仕訳数が多いほど処理に時間がかかるため、料金が高くなります。
小規模企業:月30〜100件程度
中規模企業:月200〜500件程度
・ 請求書や領収書の量
発行や受領が多い企業では、手間が増えるため追加料金が発生する場合があります。
(2)納期
希望納期に余裕がない場合、受託側では残業などが発生するため、料金は高くなります。
(3)難易度
下記のような業務は、外部にいるアウトソーシング会社では情報が共有されづらく難易度が高くなります。これらの作業は、会社独自のルールや過去の経緯など外部の人には伝わりにくい要素が大きく影響するので、スキルの高い人材を確保しなくてはいけないため、料金に影響することが想定されます。
① 経営資料の作成(資金繰表など)
② かつての担当者が作成した、独自のエクセル等の資料作成
③ 顧客ごとのイレギュラー対応(値引きや単価の変更など)
④ プロジェクト単位の損益
⑤ 本支店会計
⑥ 原価計算
(4) 企業の規模
会社の規模(従業員数、売上規模)も料金に影響します。
・ 小規模企業
業務量が少ないため、比較的安価。月額数万円〜が一般的
・ 中〜大規模企業
経理業務が複雑になるため、月額数十万円以上になることも
(5) 業者の専門性
代行業者の専門性やサービス品質も料金に影響します。
・ 一般的な代行業者
基本的な経理業務を対応する業者は比較的安価。
・ 税理士事務所や会計事務所
高度な専門性が必要な業務(税務申告、資金繰りアドバイスなど)を依頼する場合は料金が高くなります。
3.経理代行のケース別の料金相場
(1)記帳代行
記帳代行の料金は、「仕訳数」が目安になります。
1仕訳あたり100円前後(80円~120円)が一般的な料金とされているため、仕訳数が少ない場合は数千円程度で対応できるでしょう。
ただし、業者によっては最低料金が数万円で設定されていることもあるので、注意が必要です。
(2)給与代行
給与代行では、1人あたり月額1,000~2,000円が目安とされています。
(3)決算書の作成や決算申告
決算書の作成や決算申告などの業務は、経理アウトソーシング業者に依頼する場合は約5~20万円、会計事務所に依頼する場合は約15~25万円が相場とされています。
4.経理代行の費用をできるだけ抑えるポイント
経理をアウトソーシング会社に業務委託するにあたっては、中小企業や個人事業主にとっては、なるべく安く、質の良い委託先に依頼したいものです。
そのため、下記の項目をあらかじめ調査しておくことをお勧めします。
(1)経理業務の所要時間を調べておく
現在、経理にどの程度の時間を要しているのかを調べておくことが重要です。
経理業務のボリュームを把握しておくことで、料金レベルの予測が可能となります。
(2)現在の経理業務フローを変更し簡素化する
経理代行の料金を下げるには、属人化していた業務フローを簡略化する必要があります。
例えば、エクセルで行っていた請求業務をソフトウェアに置き換えるなど、代行作業が行いやすいように変更する必要があります。
(3)クラウドソフトを利用する
クラウド会計ソフトやクラウド請求ソフトなどを利用すると、これらのソフトは自動化が進んでいるため時間がかからず、情報もリアルタイムで共有されるため、代行料金の引き下げに有効です。